[このページの位置] トップ > 全道研情報 > 過去の大会の分科会記録 > 第46回石狩大会報告
> 第1分科会記録(学校財政に関わる日常実践)
|
第5分科会 講座(演習を含む)・学校事務 |
| 講座講師 | 北星学園大学教授 | 横山 純一 |
| 協 力 者 | 富良野市立富良野小学校 | 竹口 茂樹 |
| 新篠津町立新篠津中学校 | 高橋 方也 | |
| 壮瞥町立壮瞥小学校 | 安住 裕 | |
| 問題提起者 | 組織対策委員長(豊頃町立茂岩小学校) | 高井 久志 |
| 司 会 | 組織対策委員(木古内町立木古内中学校) | 松台 祐吉 |
| 組織対策委員(静内町立山手小学校) | 藤村 真 | |
| 記 録 者 | 組織対策委員(増毛町立増毛小学校) | 前田 貫 |
| 弟子屈町立弟子屈小学校 | 加賀谷直樹 | |
| 運営委員 | 組織対策委員(函館市立亀田中学校) | 中村 良己 |
| 参加 人数 1日目 240名 2日目 204名
1.講座「地方財政(教育と地方交付税)」 1 国・地方の財政関係と地方交付税 国も地方自治体も収入のほとんどは税金である。税収の割合は国65、地方35に対し、支出は国35、地方65になっている。少ない収入で大きな支出をしていることが弊害になっている。国の収入が、公共事業の国庫補助金と福祉・教育感性の国庫負担金、或いは地方交付税交付金として地方に流れるため、地方税収入の額より多い支出ができる関係にある。国と地方の歳出は、国の専管事項で国が全面的に支出している外交費を除くと、何らかの形で錯綜している。防衛費も、基地交付金として地方に来ている。国土保全金及び開発費は12兆円余りあるが、うち5兆5千億円は国が都道府県市町村に補助金として出している。 富良野小学校竹口さんの発表 富良野市の児童1人当たりの予算額は上川管内で最下位である。管理消耗、振興消耗の不足が目立ちワックスがけもままならない。「学校事務機器整備」「学校図書館利用図書整備」等文部省事業に係わる予算が交付税化されたことを活用して予算要求し、図書費の配当、コピー機の別枠予算化、ファクシミリ全校配置等の成果があった。今後の課題だが、財政当局の厚い壁に阻まれ父母負担軽減は進んでいない。 新篠津中学校高橋さんの発表 新篠津は比較的裕福な農家が多い。統合が進み小学校・中学校とも1校である。配分予算は石狩管内で1番潤沢ではないか。校内に予算委員会が設置され、鉛筆の1本から載せた要望書は厚さ1センチになる。財政当局は「単位費用は地方交付税を算出する単なる手段にすぎない」と話すが、学校運営上必要な額であり最低限保障されなければならないと押されている。 講師:単位費用が地方交付税を算出する手段にすぎないというのは、ある面では当たっている。予算要望活動をする際、基準財政需要額は学校運営上最低限必要な額と押さえるべき。基準財政需要額に近づける努力とともに学校の現実のニーズに合わせて要望することが大事だと思う。全国的には山梨・岡山等、交付税にこだわりを持ち県全体で勉強会をしたり資料を集めたりしているところがあり、その気運が高まってきている。北海道でも本格的に新篠津をモデルに進めるべきではないか。コンピュータのように学校のニーズに合っていないものもあるが、交付税化された事業についてはやはり重点的に要求していくことが大事だと思う。 空知:基準財政需要額の中に諸々のものが盛り込まれ、当然額が増えるはずだが、収入額は決まっている。その仕組みはどうなっているのか。また、地方交付税の中に地域総合整備事業が入ってきたが、国の狙いは何か。 講師:地方交付税の財源は決まっている。しかも不況の中で所得税・法人税の税収入は下がり気味だし減税もあった。何でも地方交付税に入れ基準財政需要額は膨らむはずだが、単位費用や補正係数、とくに補正係数を操作して抑えている。だからやっていける。交付税はかなり国の方で操作できるというのは間違いない。地域総合整備事業の狙いははっきりしている。一つは地方のユニークな建設事業に対応できず自治体に任せたいこと、もう一つは国の財政の都合がある。公共事業関係の補助金を削減して、後は地方に任せるということ。地域総合整備事業は政府資金ではなく、自治体が地元の指定金融機関から借金をする縁故債である。自治体は自己資金と地域整備事業債での借金で事業を行う。その借金の30〜55%の範囲で基準財政需要額に入れ国が面倒を見ている。地域総合整備事業は問題意識のある自治体がユニークな事業をやっているし悪いことではない。しかし地方交付税に関わらせたのは駄目だ。 協力:義務教育費国庫負担について。税制の整備が進んでいけば地方交付税化されてもいいとの主張もあるが。 講師:義務教育費国庫負担制度は、定数基準との関わりで非常に意義があるし、本来義務教育は国が責務を果たさなくてはならないもの。義務教育に必要な事務職員とは何かという視点を積極的に提起しないと、国庫負担を外していいという議論に対抗できない。学校5日制では学校そのものがトータルに見直される。そのとき義務教育の事務職員はより地域と密接な関わりを持たなくてはならない。一般財源化すれば学校と地域の連携がうまく行くとは思えない。国庫負担外しは分権にも地域のためにもならない。制度をいじることばかり言って、地域の考えが入っていないと思う。 組織体策委員会の報告 事務観の変革にかかわる会員実態調査報告 事務職員自身、財政のプロとしての自負があるが、今後は経験年数や個性の相違を越えて、学校財政事務と教育情報の運営全体に協力協働体制を機能させるための企画と提案を行う職員間の形勢が課題とも言える。校内研の参加は時々参加を含めて35〜39%という結果になった。学校づくりの過程において校内研参加、授業参観は極めて重要。教科や特別授業を知るべき。それを考慮しない活動はありえない。子どもの育成に積極的に参画していく学校事務の一端が授業研究の中にも現れていると理解すべき。今回の調査から、会員のとまどいみたいなものを感じ取ることもできたが、事務観の変革といった視点が存在することを初めて知ったという感想もあった。全道各地の実践には学ぶものが多数ある。校内研参加では、子どもの様子に主眼を億姿勢が見られたし、子どもの権利条約で問題提起を行っている積極的な取り組み、情報公開に関連するものも見られた。この調査活動を通じ、事務観の変革のための具体的な取り組みの必要性を提起できたと思う。今後の各地域各職場での取り組みに期待したい。 |
||