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第5分科会

  講座:情報公開制度と学校情報の取り扱い  

 講座 講師  旭川市総務課文書係主査               篠崎 敏則

 協 力 者  旭川市立第四小学校                 青野  純

        旭川市立緑が丘中学校                島岡 光男

        旭川市立緑が丘中学校                森  正明

        遠軽町立東小学校                  林  義浩

 問題提起者  組織対策委員長(恵庭市立恵明中学校)        高橋 次郎

 司   会  組織対策委員(静内町立山手小学校)         藤村  真

        組織対策委員(木古内町立木古内中学校)       松台 祐吉

 記 録 者  組織対策委員(函館市立戸倉中学校)         木村 敏幸

        組織対策委員(清水町立清水中学校)         相坂隆三郎

 運営委員   組織対策委員(上富良野町立上富良野西小学校)    菅原 直樹

 参加 人数  1日目 240名   2日目 180名

 

講座「旭川市の情報公開制度と学校情報の取り扱い」

 

1 文書管理の必要性

 

 情報公開制度に基づいて開示請求があったときには、公文書というものを開示しなければいけな

い。大事なのは文書管理であり、情報公開条例を制定するときには、どこの自治体でも必ず文書規定

を見直している。公文書とは、情報公開条例の定義によると「実施機関の職員が職務上作成し、又は

取得した文書、図画、写真、フィルム並びに録音テープ及びビデオテープであって、決裁又は供覧そ

の他これに準ずる手続きが終了し、実施機関が管理しているものをいう」とある。決裁又は供覧その

他これに準ずる行為が終わったものは公文書として保管しなければいけない。公文書の保存年限は情

報公開に非常に係わりがあり、ファイリングシステムというのが文書管理には大事になってくる。

「必要な文書を即座に利用できるような形に整理し、保存する。そして廃棄をする」 この一連の流

れをファイリングシステムというが、誰でも、いつでも必要な文書をすぐ取り出すことができる仕組

みを作っておくこと、保存管理を明確にしておくことが大事である。

 

2 旭川市の情報公開制度と個人情報保護制度 について

 

 コンピュータの中に入っている磁気媒体の個人情報を保護するための条例が個人情報保護条例であ

る。マニュアル処理とは、市が保管している個人情報(電子機械に入っているものも含む)の保護を

することを規定している条例である。例えば学校にある指導要録(手書きの公文書)を保護する条例をマニュアル処理による個人情報保護条例と言っている。情報公開制度とは情報公開条例に基づく制

度、個人情報保護制度とは個人情報保護条例に基づく制度のことをいうが、条例を作って何を決めた

かというと、「市民の権利」というものを作った。例えば情報公開条例でいえば、公文書の公開を求

める権利が市民に与えられたし、個人情報保護条例では、市にある自分の情報を見たいときは見て、

間違っていれば訂正・削除することができる権利(自己コントロール権)が市民に与えられた。

情報公開条例というのは目的理由を問わず請求できるので、市が持っている公文書(学校が保管管理

してある情報についても)を見たいと言ったら見せなければいけない。個人情報保護条例とは、基本

的には市が保有してある個人情報をその取得している目的以外に使ってはいけないし、原則公開しな

い。ただし、本人から請求があったときは見せなければいけないし、内容が間違っていれば訂正しな

ければいけない。公文書として扱うもので必要ないものは持つべきではない。持っていれば例えそれ

が保存期間が終わっている文書であっても公開請求や開示請求の対象となってしまう。本来、教育委

員会で保管しているものであれば、学校で保管する必要はない。

3 具体的事例

4 今後の課題

 今後、間違いなく情報公開条例というものはどこの自治体においてもできてくる条例であり情報公

開条例をやるときは必ず「どんな公文書がどこにあるんだ」を的確に捉えてからでないと運用できな

い。学校では必ず文書取扱要領を作って文書の保存年限を決め、運用しなければいけない。それをや

っていかないと条例ができたときに対応できなくなることがある。

 

渡島:学校に対する裁判所からの照会で、指導要録の内容をもとにその内容を記述するということは

   個人情報保護条例との絡みでどうなのか。また、本人のためということで照会がくることがあ

   るが、それをどう捉えるか。アメリカではインターネットを通して情報を出しているが、その

   ことはどうなのか。

講師:裁判所からの請求は出さざるを得ない。

民事訴訟法の文書提出命令というものがあり強制的意味合いを持っている。温情として文書

を出していいかどうかという話は、公益性があるかどうかを考えて条例上の判断をする。イ

ンターネットからの情報については情報公開条例の問題ではなく、情報提供の1つ。

 

旭川支部「学校と情報公開について」

  学校文書取扱要領に学校に残らない文書(通勤届や扶養親族届等)を載せてしまったという問題

がある。「実施機関は、この条例の公文書の公開のほか、市政に関する情報を積極的に提供するよう

努めるものとする」というところが公開条例の大事なところではないか。先生方の意識の高揚という

点で、今まで以上に公開条例はインパクトを与えるものだと思う。先生方個人で所有しているフロッ

ピーも生徒の個人情報が入っており、保護の対象にしなければならない文書である。基本的に情報公

開とは、地域住民と学校の不信を取り払っていくためにあるのではないか。市民に学校教育を正しく

理解してもらい教育の矛盾や課題を解決するための手段として情報公開を捉えていってはどうか。

 

日高:PTA(団体)が発行したものを教育委員会が勝手に開示していいのか。

講師:第三者の公文書というのは必ず公開する

前にその対象者に公開することに対する考え方を聞く。ただし出す出さないは実施機関の判

断で決めなければならない。

日高:文書分類表とは公開するために作った書類と言っていいのか。

協力:教育委員会で環境を整えなければならないということでできた。

 

組織対策委員会「情報公開制度の現状と課題」

 アンケート結果には、条例規定の不備、学校まかせとなっている実態が出されている。校内におけ

る情報管理の必要性、職員間の研修の必要性は分かっているが、やられていない状況がある。情報公

開についての組織化をどうしていけばいいのか具体的解決策を探るための学校全体の流れが欠けてい

ると考えられる。開かれた学校、子どもの権利条約、情報公開の流れが学校と事務職員の毎日の仕事

とどう係わってくるかといった部分で、学校の情報が学校だけのも

のではないという考えに立たなければならない。

情報公開の流れを外圧としてでなく主体的に受け止めることで、その延長線上に開かれた学校もなる

だろうし、学校事務の職務確立という観点と結び付けたとき、どう校内で動くかが問題になってく

る。

情報公開条例制定にあたって、学校としてどうしようとしているのかを伝えていくことが必要であ

り、参加し意見を反映させていくことが重要である。運営計画等の中で事務職員が1つの個業として

抱え込んでいくのではなく、組織として事務職員がどういう動きをしていくのか、職員間でどう共通

理解をはかって組織化していくのかが大事になってくる。

 

旭川:組織対策委員会では何を諮問されたのか。

また、この報告は最終報告なのか。

問提:諮問を受けた事項は、@組織の拡大強化

と研修体制の確立に向けた具体策。A全道大会の第5分科会の運営について。B関係機関団

体への改善要望についての3点である。この報告は、第5分科会の運営についての報告であ

り、最終報告は来年度になる。

上川:どういった範囲が公文書なのか。仕事上集めた資料やメモが公文書に入るのか。

講師:情報公開条例でいっている公文書の範囲でいうと、起案した文書が決裁を終わっ

た段階で初めて公文書として管理できるさらに、作成したもの以外に取得した文

書(決裁行為はとらないが供覧したもの)である。メモは公文書にはならない。個人の資料

は公開の対象にならないが起案に付けて決裁すると公文書の扱いになる。

網走:個人情報保護についてのルールや校内のシステム作りをどうするのか。内部のシステム作りや

   職員間の共通理解、住民との係わりとの中でどのように変わっていくのか。

講師:旭川市の場合、まだこの条例に触れたことがある人は少なく、知らない人が多いのが実態であ

   る。情報公開から意義申立に至る中で審査会の意見を聴かざるを得ないので、請求があったら

   最初から出すようにしている。

十勝:学校現場の日の丸・君が代の掲揚問題についての職員会議録を開示せよという請求があった。

   教育委員会ではこれを拒否したが、審査会に対して不服申立し、答申で学校名と発言者名が特

   定される部分を伏せて公開すべきということで、市内37校の会議録について公開になった。

日高:基本的には管内共通文書、町内共通文書・学校対応文書ということで、自治体・学校規模、小

   中学校の違いを管内統一していこうということでやってきた。管内の事務職員や教育員がどこ

   にいっても分かるシステムを作ろうということで今、進めている。

 

網走支部

「子どもの人権と教育情報の取り扱いについて」

 子どもの権利条約の精神はわかるが学校現場ではうまく機能しない状況や、意識が高まっていかな

い状況が見え隠れしていた。各校において、児童生徒名簿の検討、表簿類の取扱いのルール作り、家

庭環境調査の様式の変更、個人情報保護のルール作る等の実践がおこなわれた。アンケートによる

と、個人情報は集めているがその扱いについて安易で、あまり意識していない傾向がある。子どもの

プライバシーについて学校全体としては意識が高まらない状況だが、個人レベルではかなり気を遣い

ながら子どもと接しているようだ。まったく違う視点で現状を見るといろいろな問題があることを認

識させられた。アンケートの集計や各校の実践をしていく中で先生方の意識が少しずつ変わってきて

いるのは確かだ。ソフト面(意識改革)からアプローチしてきたが、結果としてハード面に係わって

くる。なぜしなければならないのか十分、組織の中で練り上げていくことが大事であり、意識を変え

ながらハード面に近づけていく取り組みが大事ではないか。

 

旭川:「本人・保護者にのみ開示。第三者には非公開」とあるが、本人と保護者との間にもプライバ

   シーが存在するのではないか。

協力:中身を精査し、アンケートを取ればまた違う結果が出てきたかと考えている。

札幌:研究の方向性はどうなのか。

司会:講座は今回限り。第2分科会でやっているので実践報告や問題提起という形で来年も継続され

   ていくと思う。

講師:個人情報とは実施機関で業務上必要なことを収集していくことはいいが、他の部が使うとか実

   施機関以外の外部に提供するということは原則禁止されている。基本的に外部からきたものは

   必ず文書でもらって文書で出すのがルールではないか。

協力:今までやっていた学校事務情報との係わりで学校事務を考えていたけれど、もっと広い社会的

   な中での学校事務情報ということを考え、文書管理を考えなければならないときがきている。

提言:情報公開制度化の流れの中で学校現場としてどう受け止めていくのか。学校現場の声をどう反

   映させていくのか。校内においてどう係わっていくのかがポイントとなる。

協力:文書分類表を作った時点で、我々が必要としている書類と公開条例の対象となる書類と一致す

   るのか考えてみるべきだ。大事な書類であっても棄てることが義務だし、個人情報を守る上で

   の大事な仕事だ。

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